倖太が連絡してたのか、両親が妹二人を連れて見舞いにきた。

「気が付いてよかった」
「まだ傷はくっついてないけどね」

倖太は病室の端に座って、僕たちの様子を見ている。

「挨拶して。僕のマネージャーの橘さん」
「はじめまして、知香です」
「美亜です。兄がお世話になっております」
「はじめまして。妹が双子とは聞いてなかった」
「言ったよ」
「そうだったかな。二人ともカワイイね」

母さんがお菓子の袋を開けながら、「大場ユキトには、もう近づかないように言っといたわ」
「……そう」

彼が悪いわけでもないだろうに。