翡翠の悪魔の裏事情

 次の朝、

「……むう」

 ベリルは手にしている本に苦い顔をして頭を抱えた。

 一冊は確かに絵本だが、もう一冊に眉を寄せる。

「これは参考書なのか」

 びっしりと文字で埋め尽くされている紙面をパラパラとめくった。

 こんな処に来てまでどうしてこんな物を読まなくてはならんのか。

 内容が理解出来るものならまだしも、何を書いているのかすら解らないものでは、まったくもって意味が無い。

「少し慌てていたのかもしれん」

 かなり慌てていたと思われるがそこはそれ、ベリルは絵本をめくり勉強を始めた。慣れない環境は観光だと思えばいくらかは楽しめる。

 ベリルは開いた絵本に目を細めた。

 どの世界も同じなのだなと可愛い絵に小さく笑みを浮かべてすぐ、眉をひそめる。