翡翠の悪魔の裏事情

「のんびりは出来んな」

 本は出来れば綺麗なままで返したいのだがな。

 彼らは昼夜を問わず見境なくベリルを探している。

 昼間は森、夜は街とベリルの動きに合わせて彼らも探し回っていた。

 なかなかの大人数だが、街もそれなりに大きい。

 そして、今や森はベリルの庭のような状態だ。

 家の中のアリ一匹を探すようなものかもしれない。

 とりわけ、図々しく隠れるのがとても上手いアリである。

 彼らも連携をとりつつグループ別けをして交代制でくまなく捜索している。

 相手は悪魔なのだ、手を抜く訳にはいかない。

 彼らとベリルとの意識の隔たりは、相当に大きい。