翡翠の悪魔の裏事情

 もちろんそれを披露する趣味は無い、神になった気でいるほど馬鹿でもない。

 捕らえられ、それが知られる事もベリルは危惧していた。

 この世界の人間にとってはとても魅力的なものに違いない。

 当然、それらを伝える気などベリルには無い。

 とにかく来たなら戻れるハズだ。──とは思うが、それまでにしなければならない「言語」という壁を乗り越える作業が面倒である。

 勉強自体は嫌いではない。

 逃げながらという事が面倒、極まりない。

 誰にも見つからずに街に入り、本屋らしき看板が下げられている建物に侵入する。

 真っ暗な中で外から差し込むわずかな光を頼りに絵本を探した。

 あまり長居はしていられない、数冊を手に取りバックパックに押し込んで街をあとにする。