翡翠の悪魔の裏事情

 振り返った直後、ゴス! という音と共に倒木が勢いよく顔面を直撃した。

[な──? あ……]

「はい、こちらもご苦労さん」

 木から下りて転がっている男に敬礼するように左手をあげ、再び走り去る。

 吊り下げられた倒木が虚しくブラブラと揺れていた。

「ククク」

 ベリルは楽しくてたまらないのか、喉の奥から絞り出すように笑みをこぼした。