誤解を解き、元の世界に戻るための方法を考えるためには大人しく捕まる事が最も良い案のはずだ。
なのに、心の奥でそれを拒否しなければならない何かを感じ取っていた。
それが何なのかは今もって解らないが、ひとまず作業を続ける事にした。
今夜も必ず男たちは森に来るだろう。それまでにトラップを仕掛けておきたい。
気配を探りながら罠を仕掛けていく。
前回、突然に気配が現れた事もあって警戒は怠らない。
その途中、微妙な動きを感じてそちらに足を向ける。
すると、地面がぼんやりと光っていた。
なるほど魔法円というやつだろうか、それは円形に輝き森の中がざわめきだした。