翡翠の悪魔の裏事情

 武器を手に入れて服を着替えただけで今日は終了だ。

 建物から出て、着ていた服をたいまつに放り込む。

 素早く離れて遠目でそれを眺めていると、あちらこちらから男たちが見つけて取り囲んだ。

 口々につむがれる言葉に耳を澄ませる。

 人を集める事で言語を学ぼうというのだ。

 服が燃え尽きるまで人々はそれを警戒して見続けた。

 触れるのも恐いらしく、持っている槍の先端で燃えかすをつつく。

 ベリルはその様子に喉から絞り出すように笑った。

 火を付けた服には、道具屋からかっぱらったランタンの燃料らしき液体を振りまいていたため、よく燃えた。

 それを見届けて森に足を向ける。

 聞いた言葉を忘れないように記憶に留めながら。

 その夜は眠らずに言語を自分なりに学んだ。