翡翠の悪魔の裏事情

 やはり一番、多く聞いた単語でまず考えるべきだろうか。

 言語はさっぱり理解出来なかったが、ある程度の言葉は記憶している。

 同じ単語を抜き出し、文法を理解する事から始めよう。

 この環境の中でどこまで独学で理解しきれるのか、いささか疑問ではある。

 危険だが言葉を聞くために街に行くしかない。

 しかし、街中が警戒している。

 加えて深夜に聞ける言葉などたかが知れている。

 それでも聞かないよりはマシだ。

 考えてふと手を止める。

 言語を理解出来たとしても、あの街では会話らしい会話は出来そうにない。

 出会えば攻撃されるのは必至だ。

 ベリルの言葉を聞いてくれるとは思えない。

 別の街を目指し還る方法を誰かに相談する他は無さそうだ。

「ふむ」

 次に盗み出すものを算段し始めた。