互いに落ち着かない日々がさらに数日ほど続いたその間、ベリルはあるものを造っていた。

 十センチほどの短く細い棒状の物だ。

 ポケットに入れてあるライターの火を確認して仕舞い、木の上で眠りに就いた。

 今夜の星空は雲が邪魔をしている。

 そんな空にも目を眇めた。

 言葉もまだ理解出来ず、いつになったら元の世界に戻れるのかね。

 せめて追われる立場になければと溜息を吐きつつ瞼を閉じた。