翡翠の悪魔の裏事情

 石壁は丁寧な作りだが、指がかけられる程度の凹みが多くあり、数メートル上に見える窓まで上れそうだ。

 文明水準からいって大層な施錠は無いだろうと予想した通りに窓の鍵は見た所、難なく開けられそうだった。

 腰の後ろから細いナイフを取り出して隙間から差し入れる。

 ちょいと動かすと小さなきしみを上げて窓が開いた。

 音を立てないようにゆっくりと侵入し、暗い室内に目をこらすと色々な剣や盾、装備が並べられていた。

 おおよそ、中世辺りの時代にありそうなものばかりでやや安心する。

 携帯していたLEDライトで室内を照らしながら目当ての物を物色していく。

 そうして目に留まった木製の小さな箱に手を伸ばす。