翡翠の悪魔の裏事情

 放たれた矢の中に毒が塗ってあったのか、傷口に熱がこもる。

 これはしばらく意識が無くなると予測したベリルは、痛みに眉を寄せながら膝をつき石畳に倒れ込んだ。

[死んだか?]

 男たちは恐る恐る倒れている悪魔に近付く。

 本当に死んだのかを確認しなくてはならないが、誰が確認するかを互いに押しつけ合う。

 そうして一人が選ばれて、

「どうか動きませんように」と願いながらしゃがみ込んだ。

 男はゆっくりとフードに手を伸ばす。

 ベリルの指がピクリと動いた事に気がつかない。