翡翠の悪魔の裏事情

 そんな事を考えている場合でもないのだが、そうでもしないとやってられない時だってある。

 きっと今がその時だ。

 弓矢が構えられていてどうにも逃げられない。

 かと言って武器を使う訳にもいかない。

 彼らは誤解しているだけなのだから、ベリルにだってそれくらいの分別は持ち合わせている。

 正直、足くらいなら撃ち抜いてやりたい気分ではある。

[やれ!]

 周り中からの矢では何をしてもどうしようもないが、目を守るために顔を腕で防いだ。

「──っ」

 幾つもの激しい痛みが全身を襲う。