「ふむ」

 憶測でしかないが、この世界の者ではないという事が深く関わっているのかもしれん。

「ん?」

 ふと、響いてくる足音が増えてきたように思い眉を寄せた。

 これまでの経緯であの男が仲間を集めて探し回っていると推測する。

 ここに留まるのは危険かもしれない。

「うん?」

 気がつけばベリルの前に女の子が立っていた。

 背中までのブラウンの髪は緩やかなカーブを描き、ピンクのリボンがチャーミングな少女は十歳に満たないと思われる。

 気配に気がつかないとは情けない。