「だってその男の子…中園君だっけ？？明音の事、好きなんだよ！？なのに、ドキドキしなかったぁ！？！？」
なんかもう勝手に中園君が私の事好きって決めつけちゃってるし。中園君、かわいそう。
「そんなこと言われても…」
や、やばい。ご立腹になりかけてる…。
とにかく話を変えなければ！！
「そういえばさー！あのドラマ……」
と私が話し始めたら
「『よろしく』って言われたの？」
へぇ？？
もしかして私の話を聞いてらっしゃらないのですね…。
「う。うん…」
「スマホ」
「へ？」
何を急におっしゃる？
「出して」
「は、はい」
なんか少しだけ殺気を感じてしまったせいか、敬語になってしまう。
無言で私のスマホをいじっている波香。
スマホに何かあるのかなぁ？？
「明音、なんでロックしてないの？」
え？なぜその話になる？
「めんどくさいから？」
まぁそれもあるけど、パスワード忘れたら嫌だし、別に他人に見られてもいいもんね。
「はぁ…」となぜかため息をつく波香。
「なるほど。だからこうなるのね」
「え？どういうこと？」
「ん」
