「アハハ。ごめん。笑うつもりはねぇんだよ。ただ……」
1回、目を背けて笑っていた彼はもう一度私の方をちゃんと向いてこう言った。
「俺、熱中症じゃないんだけど」
え??
熱中症じゃない?っていうことは全部私の早とちり!?
「ご…ごめんなさい!!」
そう私が謝ると
「フッ。まぁ、いいけどさ」
そう言って私の髪の毛をさらっと触ってきた。
「!?」
「俺、お前のこと気に入っちゃった♪」
はい?
何を言っているんだろう…。この人…。
「スマホ出して」
へ?スマホ?
そう言われたからなんとなくバックからスマホを出す。
――ピピッ――
??
画面には『登録しました』の文字が。
「一体何をしたんですか?」
「敬語やめろ。俺、中3。お前は?」
「同じ…」
「名前は?」
となんだか質問攻めにあう私。
一体何がしたいんだろう。この人は。
「あの…じゃなくて…」
敬語じゃなくてもいいんだっけ。
「なんで?」
「だから、お前が気に入った」

