家について早々、お母さんは




じゃあ、ご飯つくらないといけないから〜!しっかりね〜!!




そういって、颯爽と帰っていった。





愛する愛娘との別れだっていうのに(泣)




外を見ると、空はもう真っ暗。




「お腹へったな・・・」





なんかつくるか。





そう思い、部屋を出ると、扉の前に爽斗くんが立っていた。





「腹へった。飯、まだ。」





くぅ〜〜〜〜!





なに、その言い方!





人にものを頼む時の言い方!?





「今から作るからちょっと待ってて!」




「何怒ってんだよ。」




「はぁ?爽斗くんの言い方が悪かったんでしょ!?」




そう言うと、爽斗くんは黙ってしまった




や、やばい・・・




怒らせちゃったかな・・・




爽斗くん、起こったら怖そうだな・・・




謝っとこ!



「あっあの!爽斗くん「ごめん。」



・・・え?





「俺、喋るの下手で・・・お前に失礼なこと、言っちまったんだな。ごめん。」




そうなんだ。




爽斗くんは口下手なんだね。




怒っちゃって悪かったな・・・




「ううん。私こそ、ごめんね。」




「なんで、お前が謝るんだ。」




「だって、私が勘違いして・・・」




「いや、ちがう。」




「ちがわないよ!」




「ちがうっていってんだろ」




「だからちがわないって!」





「・・・は、はははははは!」




え、なんで爽斗くん、笑っているの!?





「なんで笑っているの?」





「だ、だって・・・はは、ははっ!」




「もぅ・・・笑すぎだよっ!」




「はぁ。ごめん、ごめん。」




「おさまった?じゃあ、ご飯にしよっ」




なんだか、爽斗くんの笑顔みて、少しドキドキしちゃった・・・








そんな私たちのやり取りを、涼斗くんが悲しそうな顔で見ていたなんて、私は知らない。