君と 部屋で
最後のケンカして
そのまま 心に
穴が開いた

君が 残したままの
ブラック 珈琲

でも 僕は 飲まないよ
それを 飲んじゃうと

君が まるで 本当に
いなくなっちゃう…

実際には 君は …もう
僕の 前には いない



黒くて 馴染んだ 薫りが
切ない苦さの色に
想い出を 染める……




ひとつ ぽつんと
音がする僕のように
残された 飲みかけの
缶コーヒー ちょっとだけくちを
付けてみた
君との別れのkissのようで
ため息だけが 白く
ミルクのように
ブレンドした……




黒くて 馴染んだ 薫りが
切ない苦さの色に
想い出を 染める……


いつまで 君を
置いておこう…?
なみだ まで 誘うから




黒くて 馴染んだ 薫りが
そろそろ別れに
飲み干そうか…


でも 出来ないよ
今は まだ

君が 好きだよ…

僕の 薫りが は
…もう
とっく に
君には ないのに


突然 僕の手から
離れてく開いたままの缶

手が滑って 床に
零れる 情景は 僕から
逃げ出した 君の様で…

そのまま そこに
僕が 立ちすくんだ…

そのまま そこで
金縛りのように

身を かタめた……