「結衣〜、座れ、自己紹介。」

仁が私を呼ぶ。


「はいはーい!」

指された席は両脇男子・・・・

ま・・・えっか。


「この子、優と同じクラスで、神戸から来た高木結衣ちゃん。」

私のことを紹介しだす仁。

え?自己紹介って自分でするんちゃうの?

「はい。どぞ。」

そう言って仁は座る。

えぇ、こっから何かしゃべれっての?

「え〜っと・・・・・」

頭をポリポリかく。

みんな注目してるしぃ。

照れるやん。

「結衣って呼んでくださいっ、あと、関西弁でちょっとキツイかもしれへんけどっ気にしないでくださいっ宜しくっ」

言い終わると勢いよく椅子に座る。

「よろしく〜」

みんなが言う。

て、照れる・・・・

「もうっ!照れるやん!見んとってっ」

顔を両手で覆う。

みんなが笑う。

結構あったかいな、東京人。

偏見、消えそうやわ。





「おっかわりー」

乗ってきた私は飲みまくる。

ひさしぶりやんっ、こんな楽しいのっ。

「結衣、もう終わり、水にしな。」

横に座った金髪坊主の男の子が私のグラスをとる。

「なんでー?」

「飲みすぎ、終電なくなるよ。」

その言葉を聞いてぱっと思い出す。

そうやんっ、ココまで電車できたっ

「ほんまや!帰らなっ!」

私は立ち上がる。


「どうやって帰ればいいんっ?!」

「は?!」


金髪坊主くんが眉をしかめる。


いや、めっちゃ怖い顔・・・・


「優は?!仁は?!」


「帰ったよ」


「えぇぇえ?!」


おいて帰られた・・・