甘い体



「結衣ちゃん?」


午後の授業、いつもうるさい私が静かなのを気にして絢乃ちゃんが声をかける。


「ん。大丈夫。」

不思議そうな絢乃ちゃんの顔。


絢乃ちゃんに話しても・・・・軽蔑されるだけかもしれへん。


「気分悪いねん、帰るわ」


学校を早退した。




このまま、自分がどうしたらいいのかわからない。





会えなくなるのはイヤ。



それだけは絶対イヤ・・・・



そのまま家で寝てしまっていた。



ピンポーン


チャイムの音で目が覚める。



ノリだ・・・・



「おっすっ」


玄関を開けるとノリが入ってくる。


「寝てた?」

「うん・・・」

「そっか、まだ寝る?」

「ううん、起きるよ。晩御飯どうする?」

「買い物行こっか」

「うん。」


手をつないでスーパーに行く。


「何食べたい?」

「ん~、あっさりしたもの。」

いつも作るのはノリ。

私は手伝いだけ。


だってノリのが上手やもん。

「結衣、元気ない?」

「ん。風邪かなぁ・・・」


なんて誤魔化した。

今日は元気に出来へん。


でも、次会うときは大丈夫にしとくから。

今日は体調不良ってことにしてて。