甘い体

ノリがシャワーに入っている間に私も服を着る。


昨日は幸せだった。


だけど、まだ不安がある・・・


だって、私、ノリの事、まだ何も知らんし・・・




「あ~っ!すっきりした!」

シャワーからタオルで頭を拭きながらノリが出てくる。


ノリを見つめる。


「?結衣?」


ノリに抱きつく。


「どした?」

ノリは私の頭を優しくなでる。


「一緒に居たい・・・・」


小さな声。

もうすぐ出ないと学校間に合わへんよね?

わがままでごめん。


でも、離れるとまた不安になりそうで怖い。


「甘えんぼ。」


そう言ってギュッと抱きしめてくれる。


「また来るし。」


その言葉信じていい?


涙目で見上げる。


「んな目で見んなよ。」


擦れたノリの声。

ゆっくり唇が触れる。


「携帯・・・」


ノリが手のひらを差し出す。


「え・・・・?」

「ケータイ、貸して」


私は携帯を差し出す。


ノリは手馴れたように赤外線通信で番号を入れている。


「また、電話するな。」

「うん。」