氷の会長





「昴さん入りまーす」



撮影は好きだな

フラッシュの光やカメラのシャッター音



周りのスタッフのおかげで出来上がる1枚1枚の写真



それを見るのが好きだ




だからモデル止められないんだよな






「生き生きしてるな」

「俺、モデルやってて良かった!!」

「大袈裟だなぁ」

「次々いきましょう!!」

「はいはい」




カメラマンのゆっちゃんに呆られながら次の私服の撮影をするため一度控え室に向かった





「なぁ、さっきのインタビューの女って詩或?」





控え室に入る直前声をかけられた



声の主は見なくてもわかる






「恭先輩」

「詩或と付き合ってんの?」

「まだ」

「まだね~」




恭先輩は何を考えているのか分からない

だけど今事務所では裏で手を回しているとはいえ一応稼ぎ頭でトップ




俺の方が下だから下手なことは出来ねぇ





「何か用ですか?俺、撮影詰まってるんで」

「詩或は俺のだから」

「はぁ?」

「俺に釣り合うのは詩或くらいだから」






こいつがモデルじゃなければ殴ってた