架也side



スタジオに残された俺は追いかけることさえ出来なかった



詩或が何を考えているのか
恭が詩或に何をしたのか

分からないことだらけ





ひとまず叶瑠さん達に連絡しよう




ワンコールで叶瑠さんは出てくれた

だけど何と言えば良いか分からない





「…………架也。大丈夫だから」

「っ…………!!」





黙っていても叶瑠さんは分かったのかそう言ってくれる




「すみません…………俺」

「架也は悪くない。家に帰っておいで」

「けど……」

「俺は架也を信じてるよ。しぃを取り戻してくれるって」

「叶瑠さん…………」

「ただ、架也1人では相手が悪すぎる。ここは協力しよう」





俺は1人じゃないんだ

俺の味方にも叶瑠さん達はなってくれるんだ






「はい」

「いい返事。帰っておいで。待ってるから」

「ありがとうございます」







詩或……

お前を必ず恭から引き離してみせるから





だから俺のこと信じて待ってて