「さて、詩或は何処でしょう」
「てめぇ!!ふざけるのも大概にしろよ」
「詩或は何処だ!!」
恭の胸ぐらを掴んだ瞬間
「…………離して」
「…………な……んで」
「聞こえなかった?離して」
詩或が恭を庇った
何でこんな奴を庇うんだよ
怒りで狂いそうだ
「詩或」
「…………帰って」
「何で……」
「あんたに関係無い」
「詩或!!」
「帰って!!」
詩或の肩を掴んだ俺の右手は払われ空を切る
「くくっ……そういうことだ。お前が邪魔なんだ。分かる?」
「てめぇ!!詩或に何か言ったんだろ!!」
「まさか」
「ふざけんな」
詩或
何でそんなにも感情の無い暗い瞳で恭の傍に居るんだよ
苦しいなら俺を頼れよ
「…………詩或」
「っ…………」
何で俺の方が泣きそうなんだ
何で俺の顔を見て詩或も泣きそうなんだ
何で身体が震えてんだ
何で
俺は詩或の傍に居ないんだ



