「ねえミーシャ
お願いがあるんだ。」



「なに?」



「僕ミーシャの事
大好きだから
大きくなったら
僕のお嫁さんになってよ。」



「考えておく。」



私は笑いながら、そう答えた



「じゃあ行こうか。」



「うん。」



私達はドアの向こうで待っている担当者の元へ歩いていった



「それでは
失礼します。」



担当者は私に挨拶をしてダレルと共に去って行った



私はダレルが見えなくなるまで手を振り続けた



離れていくダレルの後姿を見てたら涙が出てきた



頑張れダレル



立派な人になるんだよ



そのうちダレルは完全に見えなくなった



私は涙を拭って、空を見上げた



相変わらずの綺麗な青空がそこにあった



私は踵を返し歩き始めた



しっかりと前を見つめて



さあ戻ろう



地上に



アントニーのいる地上に