狼と赤ずきん



・・・ははは…。


あたし何言ってんだか……


「は、華・・・」

ドキッ!

突然、あたしの名前を呼んだ仁。


て・・・何!?今のあたしの“ドキッ!”って!!


「な、なぁに??」

あたしわ仁の方を向いて聞き返す。


「その、すまねーな。やっぱ授業サボらせたのはまずかったな…」

「へっ!!」

こ、これは椎葉仁でしょうか?
あたしが知っている椎葉仁でしょうか?

「でもなぁ…今まで俺は1人でブラブラ授業をサボって来たから…その…なんつーか…」

「う、うん?」

「誰か…は、華が居たから…あ、あれだ!誰かと一緒に居るって悪くねーな!」

「えっ!」

そ、そんなこと考えてたの!?

「その、サンキューな?俺は暇が潰れて楽しかった。飯もいつも祐貴とばっか食ってるから初めて女と食って…楽しかったんだ。」

仁がサボってる時ボーッと考えてたり、
お昼食堂で食べてる時そっぽを向いていたのは照れ隠し?ってことかな?