杏side


『では、2名様どうぞー』

ガチャッ


観覧車のドアが開いて、
私と朝日は観覧車に乗った


ドキドキ


『あの....さ』


『うん』


ドクンッ


『私、朝日みたいな完璧な人と付き合ってるって現実受け止めるの、ちょっと辛かった。私のどこが良いんだろうって。』


遠くまで続く景色を見ながら言った

『朝日....ごめんね。こんな馬鹿な彼女で。』


ドクンッ


『確かに馬鹿だな。』


『はぁぁぁ....!?!?』


予想外の言葉に声が裏返る


『自身もてよ。』


『え....?』


『その完璧な彼氏が選んだ女だろ。
自身もてよ!!!』


朝....日....。


『俺は、お前の岳に対する強い想いを打ち消すためにずっと頑張ってきた。だから、....』



真剣な眼差しに心臓は更に音を立てる


ドクンッ

『お前は俺の誇れる彼女だから。』


ジーン


『朝日....』

『笠原....』


朝日の左手が私の頬に触れる



目が合った時



朝日が


いつもの可愛さとは裏腹に



とてつもなくカッコ良く見えた






私のファーストキスは甘すぎて

憧れすぎて


幸せの誇り だった


雨上がり 空の上