しばらく呆然としている私。


だけど、私もここで降りなくちゃいけないことに気づいて、急いで降りる。


もう、男の子はいなかった。


バスは扉を閉めると、再び乗客を乗せて走り出した。

私は男の子からもらった飴を見つめた。


名前も知らない。


また会えるかも分からない。


だけど、この高まる胸はなんだろう。


あぁ、そっか。これが恋なんだー…


もし…もし、もう一度会えたら。


自己紹介から始めよう。