「あ、いたいた!おーい!ピエロー!」
休み時間になったようだ。
同じクラスの男子がこっちに来た。
ちなみに、ピエロは俺のあだ名だ。
「なんだよ?」
「あのさぁ、津田知らねー?」
「津田?確か、教室に戻るって・・・・」
「それが戻ってこねぇんだよ」
困ったように言ってくる。
「ピエロもいなかったからさ、もしかしたらーって思ったんだが・・・・」
アテが外れたなと残念そうに言った。
「津田を見つけたら、連れて行くよ」
「おー!さんきゅー!じゃ、ヨロシクな!ピエロ」
男子は屋上から出て行った。
「・・・・津田、いつまでそこにいるつもりだ?」
後ろを振り返らずに言った。
返事はない。
「津田ー!出てこないと、お前の恥ずかしい黒歴史を大声で叫ぶぞー!」
「うわぁぁぁぁぁ!やめろ!真原!」
津田がドアの上から出てきた。
一番見つかりにくく、一番眺めがよく、津田の大好きな場所の一つだ。