「ただいまぁーーー…」


「あっ!お帰り栞っ!!」


力無く玄関のドアを開けて中に入ると、バタバタと勢い良く駆け寄ってくる光。


服は私の学校の制服じゃなくって、光の私服。


髪もカツラを取ったのか、元のロングヘアーに戻っていた。


「ね、ねぇ大丈夫だった!?」


「ああ……光、とりあえず上がらせてよ………」


興奮気味の光をあしらい、リビングに直行。


そしてそのままソファーに倒れ込んだ。


「あああ……疲れた」


脱力し切って指1本動かす事が出来ないでいると、ゆっくりと私の方に近寄ってくる足音が。