――――キーンコーンカーンコーン……


「や、やっとお昼だ………っ!!」


4時間目終了のチャイムが鳴った瞬間、体中の力が抜ける。


机に同化しそうな程へばりついている私の頭の上に、何か温かいものがくっついて来た。


「お疲れ様、栞ちゃん。無事に午前中はバレずに過ごせたね」


温かいものの正体は、前の席に座っている睦杜ちゃんの右手。


小さい子にするみたいにいい子いい子と撫でられて、マジで涙が出そうになってしまった。


「たった4時間授業を受けるだけでこんなに疲れるなんて、思ってもみなかったわ………」