「……ハァ……」


双子の妹の光の部屋と比べたら物が少ない姉の部屋に、主の重いため息が流れた。


現在私はベッドに寝っ転がって、ただひたすら天井を見上げている。


「冴城君………」


3日前に失恋した相手の名前を呟くだけで涙が滲む弱い自分が、酷く情けなかった。


3日前の金曜日は図書室から走り出した後、止まらない涙と格闘しつつ帰宅。


途中でカバンごと勉強道具全部図書室に置いて来ちゃった事を思い出したけど、取りに行く気にはなれなかった。


『あっ、栞お帰り!とうとう入れ替わり終わったね。本当にありがとう!』