彼が私達が入れ替わっている事を知ったなら、今この場でキレそうだもの。


そうじゃないって事は、100%ではないが冴城君は私が光じゃないって気づいてない。


その事にホッとしてしまった私は、なんだかもう死んでも天国には行けない気がした。


「分かった……放課後、話聞くね」


私がそう答えると、冴城君は「サンキュー」と軽く微笑む。


「冴城君、今日は普段通りに戻ったね。でも栞ちゃんに話って、一体何なんだろう」


睦杜ちゃんが冴城君が立ち去った後、首を傾げて呟いた。


しかし冴城君は、完全に普段通りに戻ったワケじゃなかった。