うんうんと力強く頷く睦杜ちゃんは、まるでどっかの会社の部長さんの様。


「萱嶋君、もしも本物の光とつき合ったら、絶対振り回されるだろうね」


「だろうね……ショッピングデートとかしたら、大量の荷物持ちとか任されそう」


「うわ、あり得る!とりあえず萱嶋君が光を好きな事は、誰にも言わない方がいいよね」


「私も同意」


勝手に自分が誰を好きって言いふらされたら、誰だっていい気分じゃない。


私ももう本物の光以外にはこの事は話さない様にしよう……そう決意した時だった。


「田薮」


急に後ろから男の子の声がした。