「睦杜、私ちょっと行くとこあるから行ってくるね」


「えっ?どこ行くのよ光」


お弁当を食べ終えた後、私は睦杜ちゃんに断ってイスから立ち上がる。


岩本君はもう音楽室に行っちゃったらしく、教室にはいない。


だけどまだ冴城君が傍にいるから、私達はかなり気をつけて演技。


「いや……ちょっとね?先生に呼ばれちゃって………」


「なんだよ田薮。また何かしたのかよ」


曖昧に微笑むと、冴城君がマンガ本を読みながら私に言った。


「……冴城君、またって何よ」


「だって田薮って言ったらA組のおて「ワァァァァッ!!」」