ニセモノ×初恋=??

その動きに、


「う、うぎゃあ!待って、児玉くん!」


と思わず顔をあげると。




「………っ…………」



バッチリ、児玉くんの顔が至近距離にあって。


あと少しで触れそうなくらい、近い。




―――いくらなんでも、道端でこれは、まずい。



そう感じた私は。




ぎゅう。



「各務さん!?」



離れるんじゃなくて、逆に今度は自ら児玉くんの胸に顔を埋めて抱きついてみた。


だって、ヘタに離れたら拒絶したと思われそうで。


ひっついて顔を埋めたらそれ以上は出来ないんじゃないかって、そう思って。


これには児玉くんも予想外だったのか、少し動揺した様子だったが、少し息を吐いたのが聞こえたあと、児玉くんもまた抱きしめてくる。





「………ごめん、各務さん。暴走した」



そう言って、腕の力が緩んだ。

それを感じて、私も児玉くんから離れる。



「…道端だから恥ずかしかっただけで、嫌じゃなかったかよ。半端なくドキドキしたけど」


と、言うと。



「………嫌じゃなかったんだ、ふぅん…」


「?!」


ニヤリと笑う児玉くんに、何か黒いものを感じた私だった…………。