基本的に、私が早く帰るのが列車の本数が少なく、一本ずらすと帰りついてから家の事ができなくなるのが大変なので、ということを二人は知ってるので、あまり無理に誘うことはなかった。

共働きの両親のため、少しでも家事をしたいというのが、家事を手伝っている理由だ。

だが今日は違うためその理由を言おうとしたが、さすがに教室では話しにくかったため、二人を専門棟(いろんな科の授業をするための教室がある棟)にある中庭に誘った。

「何々?あまり人に聞かれたくない話?」

大抵、秘密っぽい話をするときは三人でここに来ており、私以外の二人が誘ってくることばかりだったので、私がここへ誘うことはいままではなかった。

そのせいか、美波ちゃんも菜緒ちゃんも、何の話かと興味深そうに近寄ってくる。