ニセモノ×初恋=??

「あー…うん」

児玉くんは複雑そうな顔をして。

「ないない、もうあんな特殊なこと」

私は手をヒラヒラさせた。

「もう、そんな特殊なこととか言って油断してると、この前みたいになるんだからね」

「この前のは井ノ上が特殊だったんだよ~」

「…懲りてないな、沙菜…」

私の言葉に、女子二人は呆れ顔だ。

だが、

「沙菜ちゃん、マジで気を付けとかないと、意外と樹、怖そうだぞ~」

と、田神くんが児玉くんの方を指差す。

それにつられて児玉くんの方を見ると。

「……き、気を付けます……」

思わず謝ってしまうような、恐ろしい雰囲気を醸し出す児玉くんがいた。

「……ほんとに、気を付けてね?」

笑顔のはずなのに、綺麗な顔が怖いとも思えるような、冷えた笑顔だった……。