嶋井さんのことや、このテーマパークへ遊びに来たりとか、今日は児玉くんに驚かせてばかりだ。

私も久しぶりに会うということを踏まえて、何かサプライズを考えてくればよかった、とちょっぴり後悔した。



ふと、いまこの空間に二人きり、というのを思い出してしまい、急に意識し初めてしまった。


―――相手が児玉くんだからって、いろんなこと意識しすぎ!!


と、自らを戒める。


意識しすぎて挙動不審になってるのではないかと気になったが、児玉くんは窓の外の景色を見ていて、気づいてない様子だった。


二人きり、という空間がとても特別な感じがして。

呼吸が少し早くなっているのに気付かれそうな気がして、余計に緊張する。


変にならないようにと静かに呼吸を整えていると。


「各務さん、少しいい?」

急に児玉くんが声をかけてきたので驚いた。

「なっ、何!?」

「いままでのこととか、少し、話がしたいんだ」


そう話す児玉くんの表情は、今までになく真剣で、私は頷かない訳にはいかなかった。