『周りの人達には、俺からしつこく付き合ってって迫られた、って事にしといてくれたらいいから』

「ぶっ！児玉くんから！？」

思わず吹き出してしまう。

イメージとしてはクールな人だったので、しつこく迫る児玉くんのイメージがわかなかった。

『何？何か変？』

私が吹き出してしまったので聞いてくる。

「うん、何かイメージと合わない」

ちょっとまだ想像して笑ってると、

『そうかな…けど、しつこくお願いしたのは事実だしね』

「それは付き合ってるフリを、でしょ」

『そうだけど。でも、俺がしつこく付き合ってとお願いした、って方が、彼女にベタぼれって感じがしていいでしょ』

なるほど、それはあるかもしれない。