ニセモノ×初恋=??

食後の飲み物を飲み終えてから、お店を出た。

「本当に美味しかったー。教えてくれてありがとう」

児玉くんにお礼を言うと、

「よかった」

嬉しそうな表情を浮かべる。

「他のメニューも試してみたくなっちゃった。今度、近くに来たらまた行ってみるね」

「じゃあ、また俺と来よっか」

さらりとそんなことを言う。

「あ、そうだね、よろしく」

ちょっと動揺したのを悟られないように振る舞った。


―――児玉くんのちょっとした言動で動揺する自分が情けない…。
男子と話すなんてどうでもいい感じだったのになぁ。


「あっ。児玉くん、シャツありがとう」

帰そうとすると。


「……差し支えなかったら、ちょっといい?」

「??」

シャツを受け取った児玉くんの言葉を理解できずにいると、児玉くんのシャツが私の腰に巻かれた。

「うぉっ?」

思わず変な声が出る。

「これでよし」

巻かれたシャツは、後ろを膝の更に下まで脚を隠している。

―――まさか……。

「脚隠し…?」

私がたずねると、

「ハイ、スミマセン……」

気まずそうな顔で返事をする。


―――ここまで過保護なのか。理由はわからないけど…。


おかしくて思わず笑ってしまう。

「ありがとう」

お礼を言うと、

「ん」

何だか照れたような顔をしたあと、さも当然のように私の右手を握って、

「じゃあ、行こうか」

「はい」

また歩き始めた。