「児玉くん……」


少し息を切らして児玉くんを見る私に、児玉くんの方が少し驚いた顔をして、

「どうしたの!?まだ体調悪い!?」

慌てて駆け寄ってきた。

「あっ、ち、違うの!児玉くんを追いかけて走ってきたから、ちょっと息が切れてるだけ!」

思った以上に近い距離に来た児玉くんに、今度は私が驚く。

それを聞いて、

「よかったー。保健室行ったら鍵閉まってたから、てっきりみんなと帰ったと思ってたから、まさか靴箱で息を切らしてるなんて思わなかったよ」

と笑った。



が、そのあとふと思い出したようにぴた、と笑うのをやめる。



「…俺を追いかけて……?」


私がさっき言った言葉を思い出したらしい。


「そうなの!!」

勢いよく私は頷く。



すると。




「……どうして?」



と聞いてきた。