ニセモノ×初恋=??

「婚約者とか、さすがだね~…」

美波ちゃんはあきれつつも、感心している。

「けどさ、だったら、最初っから沙菜に彼女のふりなんて頼まなきゃいーじゃん!」

「そりゃそうだけど、児玉くんにも事情があったんだろうと思うからこそ、沙菜だって怒るに怒りきれないんでしょ?」

「うん……。児玉くんから話を聞いてないから、正直よくわかんないのもあって…。聞くのから逃げた私も悪いけど……」

怒る菜緒ちゃん、宥める美波ちゃん。

そして説明する私。

「そこをビシッと聞かなきゃ!沙菜らしくない!」

痛いことを菜緒ちゃんが言ってきた。

確かに、自分でも自分らしくないとは感じている。



「恋愛とかは苦手分野なんだよ~…」

言い訳してみたが、

「苦手とか言ってる場合じゃないでしょ。このままでいいの?」

とグイグイ来られる。

「いいとか悪いとかの前に、彼女どころか婚約者がいる人に横槍入れる気はないんだよ…」

「でもさ、沙菜が初めて好きかもって思えたんでしょ?その気持ちは大事だよ」

美波ちゃんは諭すように言う。