ニセモノ×初恋=??

そして、そんなふうに考えてしまう自分に気付いて嫌になる。

もし自分が、逆に児玉くんにわけがわからないまま避けられたら、絶対嫌な気持ちになるのに…。


―――自分がされて嫌なことを、他の人にするなんて最低だ…。


落ち込んで机に突っ伏した私に、美波ちゃんは一つため息をついてから、

「……言いにくいことだったら無理には聞かないけど、何か悩んでるなら、話してみない?力になれるかわからないけどさ」

と言ってくれた。


――うぅ、美波ちゃん、いい人…。


なのに、どう言っていいかわからなくて。

「うん……」

と返事したあと、黙ってしまった。


ニセモノの関係なんて美波ちゃんは知らないし。

かといって、このモヤモヤした気持ちをどう伝えていいのかわからなくて。

ニセモノの関係なのに、児玉くんが他の人を抱き止めていたのが嫌だなんて、そんなわけのわからない気持ちを伝えたら、何言ってるんだと非難されるんじゃないかって怖かった。

だから。


「ごめん、美波ちゃん。まだ、自分の考えがまとまってなくて、はっきり言えないや…。でも、まとまったら、話、聞いてくれる?」


とだけ言った。

すると美波ちゃんは。

「もちろん。そのときは遠慮せずに言ってね」

可愛い笑顔を向けてくれた。そして、

「児玉くんとも向き合わないとダメだよ?」

と、アドバイスも付け加えてくれたのだった。