「………ちょっと沙菜………あれはないわ……」
「うっ……ご、ごめん……」
美波ちゃんから非難の声を浴びる昼休み。
菜緒ちゃんは他の友達と約束があったらしく、美波ちゃんと二人で昼休みを過ごしていた。
ただし、いつもごはんを食べてる教室ではなく、美波ちゃん達が部活で使っている家庭科室の準備室の方に、隠れるかのようにやってきたのだ。
「何で、児玉くんから逃げてるの?朝は私まで置いていくし、午前中の休み時間になった途端に、教室飛び出してどこかに行ってたじゃない」
「……う……ごめん…」
「菜緒ちゃんには、体調が悪そうだったからトイレにかけ込んでるんじゃないと言っといたけど……誤魔化しきれないよ、これ続くと」
「……はい……」
全くの正論に、ぐうの音も出ない。
あれから全く不自然に逃げてしまい続けている。
―――もしかしたら、児玉くんはそんなこと気にもしてないかもしれないけど…。
「児玉くんも私達に沙菜がどこ行ったのかって聞いてくるし」
―――気にはしてくれてるんだ…。
児玉くんが気にしてくれてると知って申し訳ない気持ちと、実は少し、嬉しく思ってしまう自分勝手な自分がいた。
