ニセモノ×初恋=??

「改めてみると、やっぱり児玉くんの方が身長高いから羨ましいなぁ」

本棚に本をなおしていた児玉くんの横に立ってみた。

「そう?まだまだこれから成長するよ」

なぜか少し得意気な顔。

「そういえば、成長期だからまだこれから伸びるって前も言ってたもんね」

「あぁ、あったね、そんなこと」

「そうそう。靴箱のところでやけに距離が近く…て…」

そこまで言って、そのときのことを思い出したのと。

実は今も割りと近いとこに来てしまっていたことに気が付いた。

意識した途端、心臓が早くなるのを感じた。

児玉くんも私の顔を見たまま、固まっている。

「……………」

「……………」

ちょっとだけ沈黙して。


―――今までは他の男子と近くにいても、こんなに動揺しなかったのに!!


動揺を悟られないよう、なるべく表情を動かさないようにした。


だが。


児玉くんの手が私の顔に伸びてきて。


触れる直前で、ふと手を止めた。


「……帰ろっか」


ふと児玉くんが言ったので、


「う、うん、帰ろう!!!」


と、慌てて保管室を出たのだった。