ニセモノ×初恋=??

席についてから、帰る準備をしたり、メールを確認したりしながら、帰っていくクラスメート達を見送る。

最終的に一人、残された。

本を読みながらしばらく待っていると。

「………待たせたな……」

井ノ上が教室に入ってきた。

私は本をカバンになおすと、

「まったく、どこ行ってたのよ」

と軽く毒づいた。

井ノ上はというとそれに反論するわけでもなく、教室の入り口付近に佇んだままだ。

「そんなとこにいたって話しにくいから近くに来てよ」

手招きをして井ノ上を呼ぶと、しぶしぶといった感じで近くにきた。

だが、この前みたいに私の前の席に座ろうとはしなかった。