―――お前がそもそも紗英ちゃんにバラされたらまずいようなことを言ってたのが悪いんじゃないんかぃ!

おそらく家で悪口でも言ってたんだろうが、それがなければあのときあんな行動せずに済んだはず。

そう思いながら移動教室先に向かったのだった。

けど、実はそこまで怒らせてしまったのかという思いもあって、からかいすぎたかなと思うところもあった。

そんなモヤモヤを抱えながら迎えた昼休み。

「で、沙菜。何があったの?」

お昼ご飯を食べながら聞いてくる菜緒ちゃんはなぜか凄く興味深そうで、目がキラキラしている。

そのキラキラの目の意味がわからなかったが、

「何って……いつもの喧嘩のつもりだったんだけど、それがこじれちゃっただけだよ」

と答えたが、

「それだけであんな避けるわけないでしょ」