「………動かないね………」

表情を変えることなく、冷静にいう児玉くん。

私はというと、ケータイを壊してしまったという事実に青ざめてしまった。

「本当にごめんなさい!!弁償します!!ごめんなさい!!」

頭をペコペコさげて、謝り足りないけど謝るしかできなかったので謝った。

そんな私を見て、

「そんなに謝らなくていいよ。もしかしたら落とした瞬間に壊れてしまってたのかもしれないし」

そんなふうに言ってくれた。

「でも…とどめをさしちゃったのは確実に私だし…」

どうしても踏んで壊してしまったことに、弁償しないと気がすまない気持ちで一杯だった。