「空、もう朝だよ。 早く起きて」

ん…?まだ7時…ってえぇ⁉︎
7時半⁉︎

「あっ…やば⁉︎ご、ごめん!
奏!今支度するから!」

ダッ!バタバタッガサッ

「ふー、おまたせ☆」

「遅い」

「じゃ、行こっか!!」

「ん」

ガチャ____________

うっ…眩しい

もう、奏ったら暗いなぁ?
もっと明るくなったらモテるのに…

種村奏は私の兄弟でもないし、親戚なんてものでもない。

でも、一緒に住んでる。

ウチの学校は全寮制。
何かの手違いで私と奏だけ
同室になってしまったらしい。

こんな生活が始まって、二年経つ。
私、桧山空は高校2年生。

実を言うと奏が大好きだったりする。

「ん、じゃ、またな。」

「あ、ばいばい!」

いつのまにか自分のクラスに着いてた
みたい!
気づかないなんてドジ過ぎて笑える!

あ、自分で言っちゃ終わりか?

…奏、行っちゃったし

______パシッ

「おはよー。空☆」

「うっ?うわぁあ⁉︎
ビックリした!
ちょっとー!やめてよ!希!」

えへへっと微笑む大親友矢沢希。
こいつは天使か!

「で?なになにー?
今日こそは奏くんと何かあったー?」

「っ⁉︎なんもなーいよ!
残念だったねー?」

「チェッ、なーんだ!
期待してたのになー?」

こっちだって…アクシデント欲しいし!


この時の私は、今からおこることを
何も知らない。