隣の窓には

「っあ!!…何で持っているんですか…?」
「あっ…あぁ!!ぶつかった時に落として行ってたから……」

(こんな優しい男の人も居るんだ……)
初めて知った。

無言で黙るあたしに、
「えっ!?僕なにかした!?」
そう言い、おろおろしだす彼。
「いっいや!!あたしが勝手に泣いているだけで…」

……あたしもおろおろしてるし…

二人ともおろおろ……
そして一息。

「「フー…」」

「ん!?」
「えっ!?」
「……あはは(笑)なんか息合うね!」
「そうですね!!」
……そして静まる。

すると彼が
「…どうして泣いているの?」
と聞いてきた。
「……」
あたしは黙る。
「こんな僕だけど…聞いてあげる事は出来るよ?」
「………」
彼が少し近づいてきて…

「誰かに言うとでも思ってる?俺は言わないよ」